第95回「非線形・統計力学とその周辺」セミナーのご案内
日時:平成20年11月4日(火)14時45分から16時15分まで
場所:京都大学工学部2号館101講義室(吉田キャンパス)
講演者:
秦 浩起(鹿児島大学 理学部)
講演題目:
荷電微粒子系の多様な挙動や大きな揺らぎ
講演要旨:
サイズ数十μm程度の荷電微粒子系(2種)で見られる振る舞いを紹介する。 1. ACトラップ系 鞍型ポテンシャルを交流で振り数十μm程度の荷電微粒子を閉じ込めると,荷電 粒子がリミットサイクルやカオス運動を示す。この現象を散逸のあるMathieu方 程式を拡張した数理モデルで説明する。交流外場とポテンシャルの周期性が共鳴 するとリミットサイクルが発生し,それが不安定化してカオス運動が発生する。 また,閉じ込める微粒子を増やすと結晶的な構造を示すことやそこで見られる大 きな揺らぎについて紹介する。 2.DC電場系 同様の荷電微粒子をDC電場中に閉じ込めると,粒子は上下に配置された電極で放 電帯電を繰り返し,往復運動する。この実験で水平方向に縞模様が形成される。 実験を紹介するとともに縞模様の成因を数理モデルからアプローチした結果につ いて紹介する。 何れも庄司多津男 研究室(名古屋大学 工学部)との共同研究である。本講演は