第66回「非線形・統計力学とその周辺」セミナーのご案内
日時:平成17年7月22日(金)午後3時半より
場所:京都大学工学部総合校舎2階213講義室
講演者:三浦 岳 (京都大学 医学研究科 先天異常標本解析センター)
講演題目:
発生における四肢骨格のパターン形成とTuringパターン
講演要旨:
発生段階におけるパターン形成のメカニズムは、近年の分子生物学的技 術の発展により急速に解明されつつある。しかし、発生現象の中には、 上流の分子を追いかけていくだけでは、結局「なぜ形ができるのか」と いう根源的な部分がわからないような、自発的パターン形成を起こす系 が数多く存在する。このような現象を解明するための手段として、我々 は初代培養系と偏微分方程式を使った数理モデル化を組み合わせた試み をしている。今回はその例として四肢骨格のパターン形成を取り上げ、 in vitro 系での反応拡散系の各要素の分子実体、in vivo にお けるTuringパターンと実際の生体内でのパターン形成の関連、 Doublefootミュータントマウスにおける指のパターンについて紹介する。